Djangoでは、デフォルトストレージクラスにアクセスするための便利な方法を提供しています。
STORAGES で定義されたエイリアスを使用してストレージインスタンスを取得できる、辞書ライクなオブジェクトです。
storages には backends 属性があり、これはデフォルトで STORAGES で提供された生の値に設定されます。
さらに、storages は create_storage() メソッドを提供しており、このメソッドはバックエンドのために STORAGES で使用された辞書を受け取り、そのバックエンド定義に基づいたストレージインスタンスを返します。これは、テストでストレージをインスタンス化する必要があるサードパーティパッケージにとって便利です:
>>> from django.core.files.storage import storages
>>> storages.backends
{'default': {'BACKEND': 'django.core.files.storage.FileSystemStorage'},
'staticfiles': {'BACKEND': 'django.contrib.staticfiles.storage.StaticFilesStorage'},
'custom': {'BACKEND': 'package.storage.CustomStorage'}}
>>> storage_instance = storages.create_storage({"BACKEND": "package.storage.CustomStorage"})
DefaultStorage は、STORAGES で定義された default キーによって定義されたデフォルトのストレージシステムへの遅延アクセスを提供します。 DefaultStorage は、内部的に storages を使用します。
default_storage は DefaultStorage のインスタンスです。
FileSystemStorage クラス¶FileSystemStorage クラスは、ローカルファイルシステム上での基本的なファイルストレージを実装しています。これは Storage から継承し、そこで定義されたすべてのパブリックメソッドに対する実装を提供します。
注釈
FileSystemStorage.delete() メソッドは、指定されたファイル名が存在しない場合に例外を発生させません。
ファイルを格納するディレクトリの絶対パス。デフォルトは MEDIA_ROOT 設定の値です。
保存される際にファイルが受け取るファイルシステムの権限。デフォルトは FILE_UPLOAD_PERMISSIONS です。
保存された際にそのディレクトリが受け取るファイルシステムの権限。デフォルトは FILE_UPLOAD_DIRECTORY_PERMISSIONS です。
既存のファイルを上書きして新しいファイルを保存することを許可するかどうかを制御するフラグです。デフォルトは False です。
システムの ctime、つまり os.path.getctime() の datetime を返します。一部のシステム(例えば Unix)では、これは最後のメタデータ変更の時間ですが、他のシステム(例えば Windows)では、ファイルの作成時間です。
InMemoryStorage クラス¶InMemoryStorage クラスはメモリベースのファイルストレージを実装しています。永続性はありませんが、ディスクアクセスを避けることでテストの高速化に役立ちます。
ファイルに割り当てられたディレクトリ名の絶対パス。デフォルトは、MEDIA_ROOT 設定値を使います。
ファイルに割り当てられたファイルシステムの権限は、 FileSystemStorage との互換性を提供するために用意されています。デフォルトは FILE_UPLOAD_PERMISSIONS です。
ディレクトリに割り当てられたファイルシステムの権限であり、 FileSystemStorage との互換性のために提供されます。デフォルトは FILE_UPLOAD_DIRECTORY_PERMISSIONS です。
Storage クラス¶Storage クラスは、ファイルを保存するための標準化された API と、他のすべてのストレージシステムが継承または必要に応じてオーバーライドできる一連のデフォルト動作を提供します。
注釈
メソッドが naive な datetime オブジェクトを返す場合、実際に使用されるタイムゾーンは os.environ['TZ'] の現在の値になります。これは通常、Djangoの TIME_ZONE から設定されることに注意してください。
name で参照されるファイルを削除します。対象のストレージシステムで削除がサポートされていない場合は、代わりに NotImplementedError を発生させます。
ファイルの最終アクセス時刻を datetime で返します。最終アクセス時刻を返すことができないストレージシステムの場合は NotImplementedError を発生させます。
USE_TZ が True の場合、意識的(aware)な datetime を返します。それ以外の場合、ローカルタイムゾーンのナイーブ(naive)な datetime を返します。
file_root および file_ext パラメータに基づいて代替ファイル名を返します。拡張子の前にアンダースコアとランダムな7文字の英数字文字列がファイル名に追加されます。
name パラメータに基づいて、ターゲットのストレージシステム上で新しいコンテンツを書き込むために利用可能かつ空いているファイル名を返します。
max_length を指定した場合、ファイル名の長さはその値を超えません。自由な一意のファイル名が見つからない場合、 SuspiciousFileOperation 例外が発生します。
name という名前のファイルが既に存在する場合、代替名を取得するために get_alternative_name() が呼び出されます。
ファイルの作成時間を datetime で返します。作成時間を返すことができないストレージシステムの場合、 NotImplementedError を発生させます。
USE_TZ が True の場合、意識的(aware)な datetime を返します。それ以外の場合、ローカルタイムゾーンのナイーブ(naive)な datetime を返します。
ファイルの最終更新時間の datetime を返します。最終更新時間を返すことができないストレージシステムの場合、 NotImplementedError を発生させます。
USE_TZ が True の場合、意識的(aware)な datetime を返します。それ以外の場合、ローカルタイムゾーンのナイーブ(naive)な datetime を返します。
filename を get_valid_name() によって検証し、save() メソッドに渡すべきファイル名を返します。
filename 引数には、 FileField.upload_to によって返されたパスを含むことができます。その場合、パスは get_valid_name() に渡されることはありませんが、結果として得られた名前の前に再び追加されます。
デフォルトの実装では os.path 操作を使用しています。この方法があなたのストレージに適していない場合は、このメソッドをオーバーライドしてください。
指定されたパスの内容をリストアップし、2つのリストからなるタプルを返します。最初のアイテムはディレクトリで、2番目のアイテムはファイルです。このようなリストを提供できないストレージシステムでは、代わりに NotImplementedError を発生させます。
name で指定されたファイルを開きます。返されるファイルは必ず File オブジェクトである保証がありますが、実際にはサブクラスである可能性があります。リモートファイルストレージの場合、読み書きがかなり遅いかもしれないので注意してください。
ファイルがPythonの標準 open() を使って開けるローカルファイルシステムのパス。ローカルファイルシステムからアクセスできないストレージシステムの場合、代わりに NotImplementedError を発生させます。
ストレージシステムを使用して新しいファイルを保存します。すでに name という名前のファイルが存在する場合、ストレージシステムは一意な名前を得るために必要に応じてファイル名を変更することがあります。保存されたファイルの実際の名前が返されます。
max_length 引数は get_available_name() に渡されます。
content 引数は、django.core.files.File のインスタンス、または File でラップできるファイルライクオブジェクトでなければなりません。
4月 02, 2025