Operation Lab
運用設計ラボ
運用ドキュメントの構造化(案)
運用設計ラボ合同会社
シニアアーキテクト 波田野 裕一
2014-06-22 メモ書き第2版
議論の叩き台につき未完成
(適宜更新予定)
Operation Lab
運用設計ラボ
主張: クラウド時代の運用ドキュメンテーション
• WhatやHowはコード(Infrastructure As Code)に残るが、Whyは人
が自らドキュメントに書かなければ残らない。
• クラウド時代になって、オンプレミスと比較してあらゆる制約が減少。
制約が無い中で「なぜそうしたか(Why)」を残す重要性が増加。
• 人(Why)とシステム(What/How)が分担してドキュメントを書く時代。
How + Why = KnowHow
実装 設計 運用現場の資産
出典: JAWS-UG東京第22回勉強会「運用自動化時代のドキュメンテーショント」 (2014-06)
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運用設計ラボ
価値基準によるドキュメントの構造
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運用設計ラボ
ドキュメントテーマの3類型
時間軸 activity活動
状
態
変化後
変化
変化前
What
何を書く?
SCA分析 (仮称)
‣Status(状態)
‣Change(変化)
‣Activity (活動)
出典: Internet Week 2011 「運用ドキュメント2011 ∼手軽にスピーディに継続的に保守するためのツール入門」 Part-1
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運用設計ラボ
ドキュメントテーマによる価値 (仮説)
activity活動
変化
状
態
• 反復・再利用性の高いドキュメント(資産性ドキュメント)。
• 「変化」「活動」の起点・終点となる最も重要なドキュメント
• 何らかの形で売却できる場合「収益性」があると言える。
• 反復作成されるが再利用はしにくい。(費用性ドキュメント)
• 「運用の費用対効果」を説明するためのドキュメントとなるた
め「収益性」があると考えることもできる。
• 「活動」の蓄積が変化を生む。
• [留意]「変化させない事」が重要とされる業務もある。
• 反復作成されるが再利用はしにくい。(費用性ドキュメント)
• コストが直接配賦されれば「収益性」があるが、共通配賦され
る場合は、作成自体が「運用コスト」と評価される。
What
何を書く?
出典: Internet Week 2011 「運用ドキュメント2011 ∼手軽にスピーディに継続的に保守するためのツール入門」 Part-1
Quality
Delivery
Cost
Qualityの向上
Deliveryの改善
活動=Cost
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運用設計ラボ
6つのドキュメント要素
activity活動 変化
状
態
/activity.rst /change.rst /define/
人による活動情報 人による変化情報
• ドキュメントを利用する活動のト
ラッカー
• ドキュメント自体のトラッカ (更
新、要望)
• 変化(実績)レポート (外部)
• ドキュメントのリポジトリ(web)
人による状態情報
費用性ドキュメント 収益性ドキュメント 資産性ドキュメント
バージョン管理の対象
システムの状態情報
システムによる随時更新
実装
設計 Why
What
How
「振り返り」(顧客レポートや考課に活用) 「事業継続性」「再現性」「反復性」などの基盤
システムの変化情報システムの活動情報
インクルード対象 インクルード対象 インクルード対象
• ログ
• アラート
• MRTG/DDR
• CloudWatch
• CloudFormation
• OpsWorks (Chef)
• AMI情報、など
「説明責任」(証拠、エビデンス)
Quality
Delivery
Cost
インクルード対象
QCD(F)のための基礎情報
議論ポイント 議論ポイント
議論ポイント
Operation Lab
運用設計ラボ
運用ドキュメントの構造
状
態
人による状態情報
バージョン管理の対象
設計 Why
ヒトによる資産性ドキュメント
Operation Lab
運用設計ラボ
余談: サービスの立ち位置 (「設計」の最上位)
ミッション ポリシー
サービス
理想 制約
現実的な落しどころ
ここまで書けるか?
/define/mission /define/policy
/define/service
対立
Operation Lab
運用設計ラボ
サービス
サービス運用アーキテクチャの全体像 (仮説)
作
業
カ
タ
ロ
グ
サ
ー
ビ
ス
カ
タ
ロ
グ
リソースカタログ
運用フロー
ライブラリ
情報 要員 予算
OperatorUser
人による状態情報
Operation Lab
運用設計ラボ
「人による状態情報」ドキュメント構造
/define/service/
service-catalog/
ユーザが利用する公式情報
resource-catalog/ work-catalog/
サービスカタログ 作業カタログリソースカタログ
リソースに関する公式情報 運用現場が利用する情報
インクルード インクルード
• 第1レベル: リソース別
• 第2レベル: 利用形態別
• API
• CLI
• WebUIなど
運用フロー
ライブラリ
インクルードインクルード
lib/
Operation Lab
運用設計ラボ
システムの状態情報の構造
状
態
システムの状態情報
システムによる随時更新
実装 What
How
システムによる資産性ドキュメント
議論ポイントインクルード対象
Operation Lab
運用設計ラボ
「システムによる状態情報」ドキュメント構造
/define/service/resource-catalog/automation/(シンボリックリンク)
• 単体構成情報 (JSON、ソースコードなど)
• 単体定義情報 (replace定義など)
• 関係情報 (定義間の関係、構成間の関係)
• ディレクトリ構成
• 第一レベル: リソース別 (プロダクト毎)
• 第二レベル: 取得方法別 (API/CLI/WebUI)
システムによる随時自動更新 議論ポイント
Operation Lab
運用設計ラボ
人による変化情報の構造
変化
人による変化情報
• 変化(実績)レポート (外部)
• ドキュメントのリポジトリ(web)
「振り返り」(顧客レポートや考課に活用)
ヒトによる収益性ドキュメント
Quality
Delivery
Operation Lab
運用設計ラボ
「人による変化情報」ドキュメント構造
/change.rst
人による変化情報
• 変化(実績)レポート (外部)
• ドキュメントのリポジトリ(web)
「振り返り」(顧客レポートや考課に活用)
Operation Lab
運用設計ラボ
システムの変化情報の構造
変化
「振り返り」(顧客レポートや考課に活用)
システムの変化情報
インクルード対象
• MRTG/DDR
• CloudWatch
システムによる収益性ドキュメント
Quality
Delivery
議論ポイント
Operation Lab
運用設計ラボ
「振り返り」(顧客レポートや考課に活用)
システムの変化情報
インクルード対象
•MRTG/DDR
•CloudWatch
「システムの変化情報」ドキュメント構造
外部ドキュメント
議論ポイント
Operation Lab
運用設計ラボ
人による活動情報の構造
• ドキュメントを利用する活動のト
ラッカー
• ドキュメント自体のトラッカ (更
新、要望)
activity活動
/activity.rst
人による活動情報
「説明責任」(証拠、エビデンス)
ヒトによる費用性ドキュメント
Cost
Operation Lab
運用設計ラボ
• ドキュメントを利用する活動のトラッカー
• ドキュメント自体のトラッカ (更新、要望)
「説明責任」(証拠、エビデンス)
「人による活動情報」ドキュメント構造
/activity.rst
人による活動情報
Operation Lab
運用設計ラボ
システムの活動情報の構造
activity活動
/activity.rst
システムの活動情報
インクルード対象
• ログ
• アラート
「説明責任」(証拠、エビデンス)
システムによる費用性ドキュメント
Cost
議論ポイント
Operation Lab
運用設計ラボ
システムの活動情報 •ログ
•アラート
•PullRequestでのレビュー
•実際のtaskでの説明 (資産性の可能性あり)
「説明責任」(証拠、エビデンス)
「システムの活動情報」ドキュメント構造
インクルード対象外部ドキュメント
議論ポイント
Operation Lab
運用設計ラボ
ドキュメントマップ
Operation Lab
運用設計ラボ
運用ドキュメントのマップ
• /define/
• mission/
• policy/
• service/
• service-catalog/ (ユーザ向けメニュー)
• work-catalog/ (運用現場向けメニュー)
• resource-catalog/ (API/CLI/WebUIなどのリファレンス)
• プロダクト別ドキュメント
• automation/ (外部情報へのシンボリックリンク)
• lib/ (手順パーツ、スクリプト、関数、ライブラリ)
• /activity.rst
• /change.rst
• /words.rst (用語定義)
Operation Lab
運用設計ラボ
プロダクトドキュメントのマップ
• /define/
• work-catalog/ (運用現場向けメニュー)
• resource-catalog/
• (API/CLI/WebUIなどのリファレンス)
• automation/ (外部情報へのシンボリックリンク)
• lib/ (手順パーツ、スクリプト、関数、ライブラリ)
• /activity.rst
• /change.rst
• /words.rst (用語定義)
Operation Lab
運用設計ラボ
memo
Operation Lab
運用設計ラボ
memo
• プロダクト単体のドキュメントについては、このモデル
のサブセット&独立リポジトリで疎結合ドキュメンテー
ションを実現するべき
• ドキュメントのtopレベル
• resource-catalog(リファレンス/マニュアル)
• work-catalog(作業手順)
• lib(自動化ライブラリ)
Operation Lab
運用設計ラボ
http://www.operation-lab.co.jp/

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